JJUGクロスコミュニティカンファレンス2008Springに参加した
各セッションの内容をメモしておく。
参加したセッション
Click Framework
※発表資料 http://amateras.sourceforge.jp/resources/ClickFramework.pdf
- コンポーネント指向
- イベント駆動
- シンプルでコンパクトなフレームワーク
- ゆえに開発者にとって理解しやすく、拡張しやすい
- 薄いフレームワークなので高性能(Strutsと同等)
- 理想と現実の妥協点
- Click+S2DaoでのアジャイルWeb開発プロジェクト
- 期間は3ヶ月
- 外部設計からテストまで
- 顧客の仕様が固まっておらず作りながら確定したいというありえない要求
- 60画面
- アプリ自体はわりと単純なもの
- HTMLモックは作らない。Clickでいきなり画面作成
- 自動レイアウト機能はあまり使えなかった。まずは自動レイアウト機能で作っておいて、顧客の要望に対応できなければHTMLテンプレートを作成
- Clickのビミョーなところ
- ビューがコントローラを侵食している。Pageクラスがビューを構築するためのコードで埋め尽くされる
- HTMLモックをつくるようなケースでは向いていない
- 既存のコンポーネントが微妙に拡張しづらい。(特にJavaScript)
- 割と保守的(Java1.4ベースで動作するように設計されている)
- ググラビリティが低い(Clickで検索してもまず引っかからない)
Grails
Wicket
※発表資料 http://homepage.mac.com/benbrand/files/jjug-spring2008-wicket.pdf
- Webページを生成するためのフレームワーク(Strutsと同じポジション)
- JavaとHTMLだけでアプリを作成する
- Webデザイナとプログラマとの協同
- デザイナがツールを使って作成したHTMLにWicket用のおまじないを挿入
- しかしHTMLは壊さないため、同じHTMLファイルをデザイナがツールを使って再編集できる
- 今後Webアプリ開発はステートフルなフレームワークが活用される傾向(JBoss Seamもステートフル)
- ステートフルなオブジェクト指向を実現
- Sessionはバンバン使う。
- Session管理=メモリ管理
- Javaであることを大切にする
- オブジェクト指向をフル活用
- 匿名クラスをよく使う。Swingのような感じ。
- 実績は意外と多い
- Wicket in Actionが出る。
パネルセッション(Webアプリケーションフレームワークについて)
- Struts vs Struts以外
- ほとんどのJava開発者はStrutsでの開発を経験
- なんだかんだで結局はStrutsになることが多い
- Strutsが登場したころのWebアプリの世界は、Strutsで十分だった
- Webの進化と共にWebアプリやWebアプリ開発に求められる要素も多くなった
- もはやStrutsで開発するには時代が遅れすぎているのではないか
- 様々なWebアプリケーションフレームワークの登場、乱立
- でもStrutsはStrutsで悪くはない。Webアプリ開発に対する貢献度は非常に大きい
- Webアプリ開発の2つのアプローチ
- Struts以外を利用する場合には、経営層にとって明らかなメリットが必要
- 納期、コスト、品質などの面でのメリットが必要
- エンジニアが幸せになる、ではダメ
- 第2のStrutsとなるWebアプリケーションフレームワークを作るためには開発者数の確保が必須